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- 軽さが命!AGTが「素材」にこだわる理由
私たちが目にするAGTの車両。 その「車体の材質」が何でできているか、 気にしたことはあるでしょうか。 実はこの材質の選択には、AGTならでは の理由があります。 AGTの車両は、鉄道のような鉄の車輪 ではなく、ゴムタイヤを使います。 このゴムタイヤは、鉄輪に比べて耐えら れる重さ(許容荷重)が小さいため、 車両全体をできるだけ軽く作る必要が あります。 つまり「軽さ」は、AGT車両の最重要 条件のひとつなのです。 第1世代のAGTでは、スチール(鋼鉄)製、 ステンレス製、アルミ合金製の3種類が 使われていました。 スチールはコスト面で有利ですが重く、 また腐食しやすいためメンテナンスの 負担も大きい素材です。 一方、アルミ合金は軽量で腐食に強く、 AGTの用途に適しています。ステンレス はアルミ合金より重いものの、強度が 高く耐久性に優れるため、軽量化技術の 進展により採用が増えていきました。 技術の進歩により、やがてAGT車両は アルミ合金製かステンレス製に二分され ていきます。 たとえば、アストラムラインでは、 1994年に導入された一次車6000系は スチール製でしたが、長年の使用による 腐食対策や輸送力向上の必要性から、 2025年5月にはアルミ合金製の7000系 へ全面的に置き換えられました。 これにより、スチール製車両は完全に 姿を消すことになりました。 また、日暮里・舎人ライナーでは、 ステンレス製の320形と、より軽量な アルミ合金製の330形という2種類の 第2世代車両が製造されました。 最終的には、より多くの乗客を運ぶ ことができる軽量な330形が混雑対策の 切り札として選ばれ、2025年1月に 15編成すべてがアルミ合金製車両に 置き換えられました。 320形ステンレス製車体 330形アルミ合金製車体 現在、日本国内のAGT車両のうち、 約7割がアルミ合金製、約3割がステン レス製という構成になっています。 スチールはコスト面で有利だったものの、 AGTに求められる「軽さ」「耐腐食性」 の条件を満たせなかったため、 選ばれなくなってきたのです。 材質の違いは、見た目では分かりにくい かもしれませんが、メンテナンス性、 さらには輸送力にも関わる重要な 選択です。 私たちの目に映る車両の背後には、 こうした合理的な技術判断があるのです。 次回のAGTブログもお楽しみに!
- 中間サイズの輸送システム、その正体とは
AGT研究所の増川です。 AGTブログへ、ようこそ。 今回とり上げる話題は、 中間サイズの輸送システム、その正体 とは です。 通勤や通学など私たちの生活を支える 公共交通機関に「中間サイズ」の輸送 システムがあるのをご存じでしょうか? 鉄道が大量輸送、バスが少量輸送を担う のに対し、AGT(新交通システム)は その「中間」に位置する中量輸送システ ムです。AGTのほか、モノレールやLRT (次世代型路面電車)も中量輸送システ ムに含まれます。 日本における毎日のAGT利用者は、 規模の小さいユーカリが丘線と西武山口 線を除いた8路線合計で約50万人です。 特に「ゆりかもめ」の利用者数は12万人 に達します。 1路線あたりの平均利用者数は約6.3万人。 これを運ぶにはバスでは規模が足りず、 鉄道では過剰になる――まさにAGTが 最適な選択です。 さらにAGTには、運転士が不要という 大きな特徴があります。これにより、 運行コストを抑えつつ柔軟な運行が可能 になり、多くの路線が単年度黒字経営を 実現しています。これは、同規模の利用 者数を抱える東武日光線、西武多摩湖線、 今里筋線、神戸海岸線などの鉄道路線が 苦しい採算状況にあるのと対照的です。 次回のAGTブログもお楽しみに!
- 踏切だらけのLRT、踏切ゼロのAGT
AGT研究所の増川です。 AGTブログへ、ようこそ。 今回取り上げる話題は 踏切だらけのLRT、踏切ゼロのAGT です。 都市部では踏切による交通渋滞や事故を 防ぐため、高架化や地下化が進められて きましたが、地方では今も多くの踏切が 残され、痛ましい事故が後を絶ちません。 そんな中、最初から「踏切のない前提」 で設計された交通システムが存在します。 それが、AGTやモノレールです。 反対に、路面電車は道路を走る関係上、 踏切のような交差が多く、必然的に事故 リスクが高まります。 2013年度の数字ですが、日本の路面電 車19社の年間事故件数は、人身事故2件 を含め68件に上ります。 路面電車は、バリアフリーな乗り物です が、とっさの時に自動車のように ハンドルを切ってかわすことができず、 急ブレーキだのみなので常に人身事故 発生の可能性が付きまといます。 写真:PhotoAC 一方、AGTは軌道と人の動線が完全に 分離されています。フルハイトのホーム ドアが常設され、車両は全自動・無人で 運行されるため、踏切事故はもちろん、 人身事故も起こりにくい構造です。 日本最初のAGT、ポートライナーが 開業してから40年以上たちますが、 その間、死亡事故ゼロで、きわめて 安全な輸送サービスを提供し続けて います。 「人身事故の起きない鉄道」は夢では なく、AGTというかたちで実現されて いるのです。 次回のAGTブログもお楽しみに!
- ロープからガラスへ--荷棚の進化小史
AGT研究所の増川です。 AGTブログへ、ようこそ。 今回取り上げる話題は、 ロープからガラスへ――荷棚の進化小史 です。 鉄道博物館を訪れると、時が止まった ような木製の古い車両に出会えます。 中に入って見上げると、天井近くに太い ロープを編んだ緑色の網棚が目に入り、 木のぬくもりと相まって、なんとも レトロな雰囲気を醸し出しています。 やがて時代は進み、ロープは金属製の 網に取って代わられます。 さらに、太いステンレスパイプを 等間隔で並べた構造が登場し、 「網棚」という名前も「荷棚」へと 変わっていきました。 名称が変わっても、忘れ物や不審物を 見つけやすくするため、「隙間がある こと」は一貫して守られてきました。 その後、アルミの板を使ったプレート式 の荷棚が登場。抜き穴を設ける工夫は されたものの、平面構造では視認性が やや劣り、忘れ物の発見が難しいという 課題が残りました。 そこで登場したのが「ガラスの荷棚」 です。 最近のAGT車両では、強化ガラスを 使った透明な荷棚が増えてきています。 ゆりかもめ7300系がその先駆けで、 現在では多くの新型車両に採用されて います。 「ガラスって割れないの?」と驚かれる かもしれませんが、使用されているのは 耐久性に優れた強化ガラス。 中身が透けて見えるため忘れ物の確認が しやすく、車内の開放感を損なうことも ありません。 何気なく見上げる荷棚にも、 こんな進化の歴史があるのです。 次にAGTに乗る機会があれば、ぜひ 「ガラスの荷棚」にも注目してみて ください。 次回のAGTブログもお楽しみに!
- 限られた都市空間の有効利用を支えるAGTの登坂力
AGT研究所の増川です。 AGTブログへ、ようこそ。 今回取り上げる話題は 限られた都市空間の有効利用を支える AGTの登坂力 です。 ゴムタイヤで走るAGTは、一般的な鉄道 の約2倍にあたる60パーミルの急坂を 上り下りできるシステムです。 60パーミルとは、1m走行するごとに 6㎝高くなる勾配で、例えば長さ10mの バスの後端が0㎝、前端が高さ60㎝の スロープに置かれていることを想像して みてください。 かなりの急坂であることがお分かりいた だけると思います。 AGTの本線でも、ニューシャトル (埼玉県)の59パーミル、 六甲ライナー(神戸)で58パーミル、 ポートライナー(神戸)やゆりかもめ (東京)、日暮里・舎人ライナー (東京)も50パーミルの急坂をもつ 路線が目白押しです。 鉄道や高速道路を跨いだり潜ったりする ため、こうした急勾配に強いAGTの特性 が生かされています。 さらに、現在計画中のアストラムライン 延伸区間(広島)には65パーミルと いう、国内最高クラスの急坂が計画され ています。 地上の車両基地と高架軌道を結ぶ引き 込み線には、ゆりかもめや日暮里・舎人 ライナーなどで60パーミルを超える 区間が存在し、特に日暮里・舎人ライ ナーの引き込み線は65パーミルと 国内AGT最急勾配を誇ります。 都市の立体的な交通網を支えるAGT。 限られた都市空間の有効利用のため、 その登坂力が大いに役立っています。 次回のAGTブログもお楽しみに!
- 日本のAGTが変える空港APM――シンガポール・チャンギ空港に導入されたCrystal Moverの物語
AGT研究所の増川です。 AGTブログへ、ようこそ。 今回取り上げる話題は 日本のAGTが変える空港APM ――シンガポール・チャンギ空港に 導入されたCrystal Moverの物語 です。 世界有数のハブ空港として知られる シンガポール・チャンギ空港は、 国内線を持たない空港でありながら、 国際線の乗り継ぎにおける快適性と 効率性を徹底的に追求してきました。 その象徴のひとつが、空港内を結ぶ APMです。 1981年にターミナル1(T1)が開業し 、1991年にはターミナル2(T2)が 加わりました。 その際に導入されたのが、米国Adtranz 社製のAPM 「CX-100」でした。 その後、2008年にターミナル3(T3) がオープンすると、空港内の移動ニーズ が一気に拡大。これを受けて三菱重工製 のCrystal Moverが5路線にわたって導入 され、空港全体の移動ネットワークが 再編されました。 注目すべきは、既存のAdtranz製APMか らCrystal Moverへの置き換え工事です。 T1とT2を結ぶ重要路線を止めずに施工 するため、2本ある軌道の片方を生かし た状態で反対側の軌道を順次更新すると いう、高度な工法が採られました。 空港運営に支障を与えない“運行しなが らの刷新”は、日本の土木・システム 技術の得意技です。 Crystal Moverは、2003年に開通した シンガポールのLRT「センカン・プンゴ ル線」にも採用された車両をベースに、 空港仕様にアレンジされています。 特に前面デザインはチャンギ専用に カスタマイズされ、近未来的なイメージ を演出しています。 さらにAPMは、空港の顔としての役割も 果たしています。たとえば、空港利用者 だけでなく地元市民にも人気の高い複合 商業施設「ジュエル・チャンギ」の巨大 な屋内滝。その向こう側を静かに走る Crystal Moverは、空港の機能美と都市 景観の調和を象徴する存在です。 現在、チャンギ空港はアジアのハブ空港 として、香港国際空港としのぎを削って います。 香港空港では2024年11月に第3滑走路 と新ターミナルが稼働を開始しました。 一方のチャンギ空港では、既存の敷地と ほぼ同規模のターミナル5および第3 滑走路の建設が進行中です。 このような国際競争の中で、日本のAGT 技術が空港の利便性を支え、空港の “価値”そのものを変えつつあります。 次回のブログもお楽しみに!
- 「広島にも地下鉄がある」って、本当?
AGT研究所の増川です。 AGTブログへ、ようこそ。 今回取り上げる話題は、 「広島にも地下鉄がある」って、本当? です。 ちょっと驚かれるかもしれません。 でも実は、広島にも地下鉄区間を持つ 路線が存在するんです。それが、日本の 新交通システム(AGT)として9番目に 誕生した「アストラムライン」。 アストラムラインは、広島市中心部の 3駅が完全な地下駅。4駅目が半地下駅 。残りの18駅は高架駅という、まさに 地下鉄と高架鉄道の組み合わせ」路線で す。 AGTの地下鉄は、鉄道の地下鉄に比べて “ある強み”があります。それは、 「トンネル径が小さい=建設費が安い」 ということ。小型の車両だから、 細いトンネルで十分なのです。 日本ではアストラムライン以外に地下を 走るAGTはありません。 しかし、フランスでは事情が違います。 リール、トゥールーズ、レンヌ―― これら3都市にある5路線のすべてが、 地下を走るAGTです。 フランスのAGTは「VAL」という システム。開発したのはMATRA社。 特徴は「トンネル径を小さくすることを 最優先にするため、車内もギリギリまで コンパクト」に作られていることです。 その結果どうなったか? 車内はロングシートの前の立つスペース もないほど窮屈! このVALを使った韓国の議政府軽電鉄で は、なんとロングシートを片側だけに して、少しでも立ちスペースを確保する 工夫までしています。 これに比べると、日本のAGTは広々快適 。室内が広く、尚且つトンネル径も小さ いという両方をうまくバランスさせた 乗り物と言えます。 次回のAGTブログもお楽しみに!
- 縦の握り棒は語る、混雑と高齢化に向き合う通勤車両の工夫
AGT研究所の増川です。 AGTブログへ、ようこそ。 今回とり上げる話題は、 縦の握り棒は語る、混雑と高齢化に 向き合う通勤車両の工夫 です。 最近、新しい通勤車両に乗ると、 ふと気づくことがあります。 それは、縦の握り棒が増えてきたことで す。 これまで、ロングシートの端には 袖仕切に加えて縦の握り棒が設置され、 お年寄りが座席とドアの間を移動する 際の支えになっていました。 これは、安全性の向上に一役買って います。 しかし最近では、それだけでなく ロングシートの中間部分にも縦の握り棒 が増えてきました。 最初は1本だったのが、今では2本が 主流になっています。 なぜ、増えているのでしょうか? 縦の握り棒は、吊り手よりも握りやすく 、特にお年寄りにとって立ち座りの 補助になります。そのため、車両端の 3席しかない優先席にも、縦の握り棒が 設置されるようになっています。 また、混雑時にもつかまりやすく、 安定して立てるメリットがあります。 理想的には、2席に1本の割合で配置す れば、どの席に座っても立ち座りが しやすくなるでしょう。 こうした利用者目線の改良は、 乗客サービスの向上につながります。 このような変化は、一般的な通勤車両 だけでなく、AGTの車両にも広がって います。その代表的な車両が 日暮里・舎人ライナーの330形です。 この車両では、写真左側の3人掛け シートには、前掲のE233系の優先席と 同じ縦の握り棒が配置されています。 写真右側の2人掛けシートには、 機器ボックスに短い握り棒が斜めに取り 付けられ、高齢者の立ち座りを補助する 工夫がされています。 AGTの車両はコンパクトであるぶん、 細かな配慮が求められます。 次に乗る機会があれば、どんな工夫が されているか観察してみるのも面白い かもしれません。 次回のAGTブログもお楽しみに!
- 子どもが夢中になる新しい眺望スポットが登場
AGT研究所の増川です。 AGTブログへ、ようこそ。 今回とり上げる話題は、 子どもが夢中になる新しい眺望スポット が登場 です。 高架軌道を走るAGTの魅力の一つは、 車窓から眼下に広がる景色を楽しめる ことです。 特に全自動無人運転のAGTでは、 運転席に乗客が座れるようになっている ため、カップルや親子連れに大人気! そこに座れば、まるで自分が運転して いるような気分が味わえます。 一方、運転室がある有人運転のニュー シャトル2020系やアストラムライン 7000系では運転席に座わることは できません。 その代わり乗降ドアの窓が大きく変化 しました。これまで上半分しかなかった 窓が、ほぼ床近くまで延び、 小さな子どもでも立ったまま外の景色を 楽しめるようになっています。 また、西武山口線は丘陵地帯を走る 有人運転のAGTですが、先日発表された 第2世代車では乗降ドアの窓が床近く まで延び、より開放的な視界が楽しめる ようになっています。 ロングシートに立膝で窓の外を見る―― これが昔ながらの幼児の定番スタイル。 でも今では 新しい車両の登場により、 ベビーカーに乗ったままでも、 立ったままでも、より広い視界で景色を 楽しめるようになりました。 親子でのAGTの楽しみ方が、これからも ますます広がりそうですね。 次回のAGTブログもお楽しみに!
- 日本のAGTが変える空港APM(香港空港)
AGT研究所の増川です。 AGTブログへ、ようこそ。 今回取り上げる話題は 日本のAGTが変える空港APM (香港空港) です。 通常なら10年はかかる空港建設を、 たったの5年で成し遂げた香港国際空港。 その背景には、日本のメーカーが果たし た重要な役割がありました。 1998年、香港の九龍湾にあった啓徳 空港に代わり、新しい香港国際空港が 埋め立て地に開業しました。 この空港の建設は、香港返還が目前に 迫った1992年に決定され、 1997年7月の返還日を目指して 全ての設備は「信頼性」と「納期厳守」 が最優先されました。 そこで、空港内のメインターミナルと サテライトを結ぶAPM(Airport People Mover)の供給には、当時、フィリピン マニラMRT3号線の建設プロジェクトを 予定通り進めていた三菱重工が選ばれた のです。 三菱重工にとって、このプロジェクトは 容易なものではありませんでした。 当時、日本国内で使用されていたAGT より二回りも大きい車体を二つ繋ぎ、 一度に200名以上の乗客を運ぶという 課題に直面したのでした。 しかし、これを克服したことが、後の 海外市場への進出を大きく後押ししまし た。 開業後も香港国際空港のAPMは増車や 延伸が進み、第三滑走路や新ターミナル の建設に伴い、IHIやボンバルディアも 車両供給に加わりました。 香港向けAPM供給を皮切りに、三菱重工 は、シンガポール・チャンギ空港、 韓国・仁川空港、更にはドバイ国際空港 など世界のハブ空港へと供給先を広げて いきました。 次回のブログもお楽しみに!
- 立ったときも座ったときも快適な補助シート用袖仕切り
通勤車両内に設置されている車椅子 スペース。実は近年、このスペースが より多くの人々にとって便利に使える よう進化していることをご存じですか? たとえば従来の「車椅子専用スペース」 が、現在は「ベビーカーでも使いやすい スペース」として活用されることが増え ています。この変化を象徴するのが、 ベビーカーの新しいピクトグラムや、 「ユーティリティスペース」、 「フリースペース」という呼び名です。 この工夫によって、小さなお子様連れの 保護者がベビーカーごと安心して電車に 乗れるようになりました。 そんな進化のひとつが、2020年に 登場したアストラム7000系の 「補助シート用袖仕切り」です。 この仕切りは、座席の背もたれとしても、 立ったまま体を預けるための支えとして も使える多機能デザインが特徴です。 例えば揺れる車内で立っているときでも、 この仕切りに腰を預ければ安定感抜群。 しかも、折りたたまれたシートを倒せば 快適な座席として使えるので、保護者の ニーズに柔軟に応えることができます。 この形状は、立っているときも座ってい るときも、どちらの姿勢でも快適さを追 求して設計されました。「立ながら子供 を抱っこしても両手が使えて便利」とい った声が聞こえてきます。 次回、アストラム7000系に乗った際は、 ぜひこのスペースの使い心地を試してみ てください。 次回のAGTブログもお楽しみに!
- 消えたゆりかもめのプラグドア
AGT研究所の増川です。 AGTブログへ、ようこそ。 今回取り上げる話題は 消えたゆりかもめのプラグドア です。 皆さんは、乗っている電車のドアが 故障して開かなくなったら…と 想像したことがありますか? 日本の鉄道ではドアの信頼性が非常に 高いため、そうしたトラブルに遭遇する ことはほとんどないでしょう。 しかし、もし無人運転の列車でドアが 開かなかったら? 運転士も車掌も いないため、復旧には時間がかかり、 全列車が止まってしまう可能性もあり ます。 かつて、東京・お台場を走る ゆりかもめ では、初期の7000系(3次車まで)の 18編成に「プラグドア」が採用されて いました。 プラグドアとは、いったん車両の外側へ スライドしてから開閉する仕組みのドア で、閉まると外壁と一体化し、見た目も スタイリッシュ。 観光バスやLRT (次世代型路面電車)では今でもよく 使われています。 プラグドアを採用したゆりかもめ7000系 ところが、このプラグドアの 故障が 多発 。荷重や温度変化による ごくわずかな車体の歪がドアの開閉に 影響するためだそうです。 そのため、次の7200系からは、 よりシンプルな構造の 外吊り式ドア へと 変更されました。 外吊りドアに替えたゆりかもめ7200系 その後に開業した日暮里・舎人ライナー でも、プラグドアが復活することは ありませんでした。 はじめからプラグドアを採用しなかった日暮里・舎人ライナー300形 バスやLRTなら、ドアが開かなくなって も運転士が手で押したり引いたりする ことで対応できるかもしれません。 しかし、無人運転のAGTでは それができません。 だからこそ、AGTのドアには極めて 高い 信頼性 が求められるのです。 「ゆりかもめのプラグドア」は、 AGTの過酷な現実を私たちに教えて くれたのかもしれません。 次回のAGTブログもお楽しみに!











