銀色に輝く「天然の鎧」 ― アルミ無塗装ボディが都市の輸送力を変える
- 1 日前
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AGT研究所の増川です。
AGTブログへ、ようこそ。
今回取り上げる話題は、
銀色に輝く「天然の鎧」 ― アルミ
無塗装ボディが都市の輸送力を変える
です。
都会のビル群を縫うように走る
ゆりかもめ。
そのシルバーの車体は、単なるコスト
削減ではなく、都市の景観を軽やかにし、
輸送効率を極限まで高めるための
「高度な設計思想」の結晶なのです。

ゴムタイヤで走るAGTにとって、
「軽量化」は輸送の質を左右する
最重要課題です。
一般的な鉄道車両のような塗装仕様に
すると、パテと塗料だけで1両あたり
約100kg、乗客2人分に相当する重さが
加わってしまいます。
これを解消するのが、三菱重工の誇る
「アルミ無塗装ボディ」です。
まず、摩擦攪拌接合(FSW)という
高度な技術で、溶接跡のないフラットな
車体を組み上げます。

その表面に「自動洗車機」のような
設備でステンレス製ブラシを高速回転
させ、あえて微細な傷をつける
「ヘアライン加工(目粗し加工)」を
施します。
すると数日後、アルミの表面には
「天然の鎧」とも呼べる強固な酸化皮膜
が形成され、塗装なしでも錆からボディ
を守るようになるのです。
この「100kgの軽量化」へのこだわりは
、社会に大きな価値をもたらします。
車体が軽くなった分、同じインフラの
まま、より多くの人々を運べるように
なるからです。
実際にゆりかもめの新型車両では、
徹底した軽量化によって1編成あたりの
輸送力を約80人も増加させることに
成功しました。
これは、イベント時の積み残しという
都市のストレスを解消する大きな力と
なっています。
また、車両が軽ければ走行電力量も
削減でき、部品の寿命も延びるため、
環境に優しく持続可能な「都市の血流」
を維持できるのです。
ヘアライン加工が生み出す鈍い銀色の
輝きは、過酷な海風にさらされる
環境でも、10年、20年と色褪せる
ことはありません。
日本の「ものづくり」が生んだこの
銀色の鎧は、ゆりかもめだけでなく、
日暮里・舎人ライナー、ニューシャトル
で、人々の快適な毎日を守り続けていま
す。
次回のAGTブログもお楽しみに!
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