新しい下町のシンボル「日暮里・舎人ライナー」
- agtinstitute21
- 3 日前
- 読了時間: 2分

AGT研究所の増川です。
AGTブログへ、ようこそ。
今回取り上げる話題は
新しい下町のシンボル「日暮里・舎人
ライナー」
です。
日暮里・舎人ライナーは、東京都北部の
荒川区、足立区を南北に貫く新交通シス
テムです。
特に荒川区は台東区や墨田区と接し、
下町の雰囲気が色濃く残る地域です。
下町の空に新しい交通が加わるとき、
街に馴染む工夫が求められました。
ポートライナーやゆりかもめのように
人工島や新造成地に導入されることの
多い新交通システムとは異なり、
日暮里・舎人ライナーは既存の街中を
通る計画。
そのため軌道や駅のデザインは、
近隣に圧迫感を与えずに街にとけ込む
ことを第一に考えられました。
線路を支える桁は、幅の狭い箱を、
二本並べたスリムな形。床板の端を
支えるために薄い補強材を入れ、
軽やかな姿を実現しています。

支柱もできるだけ細身にして、
街路に立っても威圧感を与えず、
駅舎も可能な限り小型にして、
軽快で圧迫感の少ない外観を実現して
います。
プラットホームの屋根も平らに抑える
ことで存在感を控えめにしました。


こうした工夫の積み重ねによって、
ライナーは「街を切り裂く構造物」で
はなく「暮らしの背景に溶け込む風景」
として受け入れられています。
下町の空を駆け抜ける車両は、今や
地域の新しいシンボル。
都市と人の調和を考えるうえで、
大きなヒントを残しているのです。
次回のAGTブログもお楽しみに!
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