平地はLRT、坂道はAGT――広島の街に学ぶ交通の知恵
- agtinstitute21
- 11月21日
- 読了時間: 2分

AGT研究所の増川です。
AGTブログへ、ようこそ。
今回取り上げる話題は、
平地はLRT、坂道はAGT――広島の街に
学ぶ交通の知恵
です。
広島市は、LRTと新交通システム
(AGT)が肩を並べて走る、全国でも
珍しい都市です。
市内中心部は、戦前から続く路面電車網
。
最新型のグリーンムーバー・エイペック
スが街の中心を軽やかに駆け抜け、
ビジネス街や繁華街を縫うように人々を
運びます。
広島の街並みに自然に溶け込むその姿は、
まさに“動く風景”です。

一方、北西部の高台へと続く道には、
もう一つの足—AGT「アストラムライン」
があります。
市の中心部から広がる住宅地を結ぶ路線
で、最大4.5%という急こう配を上り下
りしています。
車両が軽く、タイヤで走るAGTならでは
の強みが、坂の多い地形にぴったりと
合っています。

人口百万人を超える政令指定都市は
11ありますが、川崎市、さいたま市を
除く9都市には地下鉄があります。
アストラムラインは鯉城と呼ばれる
広島城の北にある新白島駅で地下に潜り
、市中心部では3駅分が地下区間になり
ます。
そのため、広島市は「地下鉄のある
政令指定都市」としても数えられていま
す。
地上ではLRTが、市中心部の地下では
AGTが、それぞれの持ち味を生かして
役割を分担しているのです。

平地はLRTが、坂道はAGTが。
広島では、地形に合わせて
交通システムを最適に配置することで、
都市の暮らしやすさを支えています。
交通の多様化が進む今、LRTとAGTが
共存する広島の街は、
“未来の都市交通の縮図”ともいえる
でしょう。
次回のAGTブログもお楽しみに!
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