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地上も走るAGT?-高架だけじゃない新交通の可能性

  • agtinstitute21
  • 8月15日
  • 読了時間: 2分
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AGT研究所の増川です。

AGTブログへ、ようこそ。


今回取り上げる話題は、

地上も走るAGT?-高架だけじゃない新交通の可能性

です。



「AGTは高架を走る乗り物」――そんなイメージを

お持ちの方も多いのではないでしょうか。実際、日本の

AGTの多くは高架構造を採用しています。しかし、

AGTは必ずしも空中を走るとは限りません。

たとえば、広島のアストラムラインは市街地を地下で

通過する区間を持ちます。さらに、地下でも高架でも

ない「地上軌道」のAGTも、実は存在します。



代表的なのが、西武鉄道の山口線(レオライナー)です。

日本で5番目に開業したAGT路線で、全長2.8kmの

すべてが丘陵地に敷かれた地上軌道。わずか3駅の短い

路線ながら、多摩湖線の終点「多摩湖駅」と狭山線の

終点「西武球場前駅」を結ぶ重要な交通手段です。

西武ドームで試合やイベントがある日は、満員の乗客を

しっかりと運びます。


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国外にも注目例があります。フランス・パリのオルリー

空港と鉄道駅をつなぐAGT路線は、ほぼ全線が緑の草原

を走る「地上型」。その風景は爽快そのもので、空港

アクセス路線でありながら自然との一体感も感じられる

構成です。


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このような地上軌道型のAGTは、建設費を大幅に抑えら

れるという利点があります。高架橋や地下トンネルを

使わず、起点付近のみ必要最低限の立体交差構造に

しておけばよいため、特に広い土地が確保しやすい

郊外や地方都市では現実的な選択肢になります。

たとえば、地方空港で今はバスしか選択肢がないような

場所でも、地上型AGTを導入することで、移動時間の

短縮や運行の正確性が向上し、利用者の満足度や空港の

利便性向上につながる可能性があります。



AGTは高架専用ではありません。地上でも、地下でも、

地域の事情に合わせて自由に構造を選べるのがAGTの

強みなのです。これからのまちづくりに、柔軟な足とし

てのAGTが活躍する場面は、さらに増えていきそうです。


次回のAGTブログもお楽しみに!

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