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冷風が瀑布のように降り注ぐ? ゆりかもめの天井がすごい

  • agtinstitute21
  • 21 時間前
  • 読了時間: 2分
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AGT研究所の増川です。

AGTブログへ、ようこそ。


今回取り上げる話題は

冷風が瀑布のように降り注ぐ?

ゆりかもめの天井がすごい

です。


夏の暑い時期にAGTのゆりかもめに乗っ

ていて「なんとなく快適」と感じたこと

はありませんか? 

その心地よさの秘密の一つが、「エアー

フローアーチ」と呼ばれる空調設計です。

通勤型の鉄道車両では、天井中央に空気

の吸い込み口があり、車内両側の照明の

横から冷気が吹き出すのが一般的です。

吹き出し口は下を向いており、座って

いる人と立っている人の間に冷風が落ち

るよう設計されています。


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一方、AGTでは天井が低いため、同じ

方法では立っている人の頭に冷気が直撃

してしまいます。そこで、初期のAGT

車両では、車端から中央へ冷風を送る

方式が採用されました。

特に、中央にドアのあるワンドアタイプ

の車両では、混雑しやすいドア付近を

効率的に冷やせると好評でした。


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しかし、ゆりかもめのようなツードア

タイプの車両では状況が異なります。

ドアが前後2か所にあるため、車両中央

は座席エリアになります。

その真上に冷気が集中してしまうと、

「寒すぎる」といった声が乗客から寄せ

られるようになりました。


この課題に対し、ゆりかもめの第2世代

車両「7300系」では、新たな冷風の

流し方が模索されました。

最終的に採用されたのが、車両全体に

わたる長いダクトから、側面に設けた

スリットを通じて冷気を緩やかに放出す

る方式です。これにより、天井の低さに

よる冷風の直撃を防ぐことができました。

さらに、ダクトから噴出された冷気を

一旦、荷棚で受け、その前縁から下に

流れるように工夫されました。

まるで瀑布のように荷棚から床へと

冷気の流れが車内で起こっているのです。


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このような独特の冷気の流れを生み出す

空調設備が、いくつもの曲率のカーブを

組み合わせた優しい雰囲気を醸し出す

天井の中に組み込まれ、エアーフロー

アーチと名付けられています。


このエアーフローアーチは、

ツードア車両だけでなく、

広島のアストラムラインに導入された

第2世代車両「7000系」にも採用されて

います。

ワンドアタイプの車両であっても、

乗客の快適性向上という点で、

その効果が認められたのです。


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次回のAGTブログもお楽しみに!


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