なぜ「通り過ぎる巨大インフラ」にAGTを相乗りさせるのか? ― インフラ共存設計が拓く途上国への解決策

AGT研究所の増川です。
AGTブログへ、ようこそ。
今回取り上げる話題は
なぜ「通り過ぎる巨大インフラ」に
AGTを相乗りさせるのか? ― インフラ
共存設計が拓く途上国への解決策
です。
都市部を貫く高速道路や新幹線は、広域
の移動を支える重要なインフラである一
方、沿線住民にとっては「上空を通過
するだけで直接的な利便性を感じにくい
構造物」になりがちです。
しかし、これらの巨大構造物を計画する
段階から新交通システム(AGT)の軌道
を組み込んでおけば、限られた都市空間
と建設予算を最大限に有効活用できます
。
日本には、こうした「インフラ共存」の
具体例が数多く存在します。
例えば、阪神高速4号湾岸線と共存する
ニュートラムは、高速道路を支える大型
橋脚がそのまま南港東〜ポートタウン東
間の軌道を同時に支える構造をとってい
ます。

また、東北新幹線の高架に沿って走る
ニューシャトルは、新幹線の高架柱から
突き出されたカンチレバー(片持ち梁)
によって軌道が支えられています。

さらに、ゆりかもめもレインボーブリッ
ジも上部に高速道路、下部にゆりかもめ
の軌道とその両脇に一般道路と一体で
整備されました。

これらの共通点は、高架橋の柱や桁と
いった最もコストのかかる構造物と用地
を共有している点にあります。
別々に高架を建設する場合と比べ、
独立した用地買収が不要となり、
構造物の基礎工事費も大幅に削減できま
す。
独立したインフラとして建てるのでは
なく、主要幹線と「最初からセットで
設計する」ことこそが、建設コストを
劇的に下げる最大の鍵です。
この「共存設計」というアプローチは、
急速な都市化に伴う深刻な交通渋滞と
財政難に直面する途上国において、
きわめて強力な解決策となります。
新たな高速道路や都市鉄道を計画する
際、最初からAGTの相乗りを前提と
すれば、極めて少ない予算で沿線住民に
役立つ中量軌道交通を同時に整備する
ことが可能です。
日本の都市交通が培ってきたインフラ
空間の高度利用手法は、世界の都市問題
を解決する持続可能なモデルとして大き
な可能性を秘めています。
次回のAGTブログもお楽しみに!
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