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なぜ「中央の席」は寒すぎたのか? ― 天井高の制約を突破した、AGT空調の進化

  • 13 時間前
  • 読了時間: 2分


AGT研究所の増川です。

AGTブログへ、ようこそ。


今回取り上げる話題は、

なぜ「中央の席」は寒すぎたのか?

― 天井高の制約を突破した、AGT空調

の進化

です。



夏の盛りに冷房の効いた車内へ入る

瞬間は、まさに至福の時です。

しかし、初期のツードア型AGT車両に

おいて、ある特定の場所だけが

「寒すぎる」という声が上がって

いました。

それは、車両中央の座席。

そこには、車両が「ワンドアから

ツードアへ」と進化する過程で

取り残された、空調システムの

ミスマッチが隠されていました。



ゆりかもめのツードア車が出現するまで

のAGTは、両端から中央へ向けて冷風を

飛ばす方式が一般的でした。

中央のドア付近の一番混雑するエリアに

冷風が合流して下に落ちるという合理的

な設計でしたが、ツードア車では中央が

座席になったことで冷気が座席の乗客を

直撃するようになったのです。

解決策はダクト方式への変更でしたが、

天井が低いAGTでは「物理的に不可能」

とされてきました。

この壁を突き崩したのが、ゆりかもめ

第2世代車両で採用された

「横吹き出し」のダクト方式です。

冷風を真下ではなく斜め横に逃がし、

乗客に直接当てずに車内を均一に冷やす

。この工夫が、AGTの快適性を決定的に

変えたのです。














面白いのは、この「ツードア車のための

不具合対策」が、設計者の想像もしなか

った展開を見せたことです。

ダクト方式による均一な温度分布が

とても快適だったため、

本来課題のなかったワンドア車にまで

採用の要望が高まったのです。

アストラムライン7000系や

レオライナー00系といった最新車両へ

の波及は、単なる技術の横展開では

ありません。

形式の枠を超え、AGTというインフラ

全体が「理想の車内環境」を追求し始め

たのでした。














座る場所によって快適さが変わるという

不公平を、技術の力で一つずつ消して

いく。

今回のダクト方式の進化は、まさに

都市交通としての「誠実な回答」の

一つと言えるのではないでしょうか。

直接肌に当たらない優しい冷気は、

インフラが乗客一人ひとりに等しく

寄り添おうとする設計思想の現れです。

次にAGTに乗ったとき、車内がどこでも

同じように涼しいと感じたら、それは

天井裏に隠された「見えないホスピタ

リティ」のおかげかもしれません。


次回のAGTブログもお楽しみに!

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