路面電車とLRTとAGTの違い
- agtinstitute21
- 2024年11月15日
- 読了時間: 2分
更新日:2024年11月15日

AGT研究所の増川です。
AGTブログへ、ようこそ。
今回取り上げる話題は
路面電車とLRTとAGTの違い
です。
AGT研究所には、途上国の都市問題を
解決するためLRT(次世代型路面電車) とAGTのどちらが適切なのかという
質問がよく寄せられます。 LRTは導入費用が比較的安いため 勧めやすいという考えがある一方で、 将来的に輸送力不足に陥るのではないか との懸念もあるからでしょう。
国内初の本格的なLRTとして知られる
富山LRTが走る富山市は、
人口40万人の県庁所在地です。

また、国内LRT第2号として2023年に 開業した宇都宮LRTは人口51万人を 抱える栃木県の県庁所在地です。 これらの都市では、LRTが市民の スムーズな移動を支えています。

一方、広島市は人口100万人を超える 大都市で、路面電車の路線が網の目の ように張り巡らされています。 輸送需要に応えるため、専用路線を 高速運転できる全長30mの低床LRT車両 も導入されていますが、広島のシステム はLRTではなく、あくまで「路面電車」 として運行されています。

これらの違いは、主に運行速度と 輸送能力に現れています。
富山LRTは時速40kmを超える速度で 走行する区間があり、まさに次世代型の 「LRT」としての特性を備えていますが、 宇都宮LRTは将来的に40km/h以上の 走行を目指しているため、現状では
「路面電車」に近い存在です。
広島市のAGTアストラムラインは 1日約6万5千人の利用者があり、 LRTと比べても3〜4倍の輸送力の違い があります。
こうした輸送力の違いから、将来に わたり1日3万人を超える利用が見込ま れる路線には、AGTの方が適していると いえるでしょう。

LRTとAGTの選択は単に導入費用の問題 だけではありません。将来の都市の ニーズにどう対応するかを見据えた上で、 最適なシステムを選ぶことが重要です。
次回のブログもお楽しみに!
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