点検歩廊の役割
- agtinstitute21
- 2024年10月11日
- 読了時間: 2分
更新日:2024年10月31日

AGT研究所の増川です。
AGTブログへ、ようこそ。
今回取り上げる話題は
点検歩廊の役割
です。
AGTに乗った際、軌道の真ん中にある
細い通路に気づいたこことはありません
か? この通路、「避難用」と思われが
ちですが、実は「点検歩廊」と呼ばれ、
まったく別の役割を担っています。

日本のAGTの避難は、車両の両先頭に
設置された非常扉と非常階段を使い、
走行路に降りて最寄りの駅まで歩いて
避難する仕組みです。
ゆりかもめでは、非常階段のカバーを
開けると非常ブレーキが作動し、
非常扉を開けると軌道に沿って敷かれた
第三軌条の電源が自動で遮断される
という安全対策が施されています。
では、点検歩廊は何のためにあるので
しょうか? その名の通り、軌道の
点検を行うための通路であり、
全自動無人運転のAGTは、
運転中に軌道内に人が立ち入るのが
非常に危険なため、
通常はAGTの運転が終了した夜間に、
保守作業員が安全に軌道を確認する
ために使用されます。
一方で、海外のAGTやAPMでは、
この点検歩廊が設置されていない路線も
多くあります。
日本では、特に安全性に重きを置いてい
るため、このような違いが生じているの
です。
次回、AGTに乗る際は、この点検歩廊に
も目を向け、AGTの安全な運行の裏側に
ある仕組みを少し感じてみてください。
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